好きになってくれない人へ。
元々授業に対する興味が薄い私は“真面目に授業を出る”事が少ない。
先生からは常習犯なんて呼ぼれているほど。


「ま、先生待たすと余計に怒られそうだから行こうか」
「そうだね」


これ以上面倒事を増やしたくない私達は職員室に向かった。
職員室では授業に出ない私達に堪忍袋の緒が切れた先生数人が待ち構えていて、高校2年生として自覚が足りないなどと2時間ほど説教を受けた。
大量の課題と反省文を提出する事でようやく解放され、後から出てきた春輝は若干機嫌悪かった。


「……何か言われたの?」
「んー? あぁ、少し地雷踏まれただけ」


そう言うと、その地雷ワードを思い出したのか舌打ちした音が聞こえた。
でも春輝本人には反省の色は見えない。
明日の授業割の確認をしながら、「どの授業休もうかな」ともう言い出している。
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