好きになってくれない人へ。
モテる男はやっぱり違うねと心の中で呟き、春輝がオススメするカフェに向かった。


そのカフェはテラス席を設けている店で店内を飾る家具や装飾品、心地の良いBGM全てがセンスの塊でいかにも“オシャレなカフェ”を代表したような店だった。


「凄い所知ってるんだね」
「まぁね。 写真撮る時とか行き詰まった時によく来る店なんだ」


春輝がオススメするケーキと私が気になったケーキを何個か頼み、先に飲み物が届くと春輝が声をかけてきた。


「で? 喜多実先輩とのお出かけはどうだったの?」
「あー、その話?」
「そ。何かあった?」
「……………」


無理に聞き出そうとはしない春輝の優しさに甘え、私はこの間蓮と出かけた時に起きた事をポツリポツリと話した。
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