好きになってくれない人へ。

「自分で“頼れる後輩”って言わないんだよ、普通は」
「まぁまぁ、でも。本当にいつでも相談役くらいにはなりますから」
「うん、ありがとうね」


別れ際に春輝から「頑張れ」と応援され、私は
家の中に入って行った。


「ただいま……」


家の中は相変わらず暗く、真っ直ぐ自分の部屋に戻ると蓮の部屋の明かりがついていて、帰ってきている事が分かった。
部屋着に着替え、春輝から送られたメッセージの返信をしていると、部屋の外から蓮の声が聞こえ、窓を開けた。


「おう、お帰り」
「ん。今日はどうだったの?」
「ん? んー。」
「え、何かあったの?」
「いや、そういう訳じゃないんだけど。なぁ、部屋に上がってもいいか?」
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