好きになってくれない人へ。
彼女は中学3年間、全ての写真コンテストの金賞を総なめし、大人の部でも上位にくい込む成績を残すほど。
近々行われる高校生の部の全国写真展でも金賞を期待されている天才だった。


「俺もこの人と一緒に写真を撮りたい」


自慢じゃないが、俺も写真のコンテストでは何回か金賞を取った事がある。
でも、この人は俺の何倍も凄い人。
ワクワクが止まらなかった。

彼女がいる高校は俺の地元から少し離れていたが、その高校以外は考えられなかった。

そして、少しでも彼女に俺の名前が届くように頻繁にコンテストに写真を出し続け、金賞を貰う数が増え始めた。

俺がその高校に進学が決まった頃には以前より俺の知名度も上がり、出場したコンテストに俺の作品を視察をしに来る人が増え始めた。
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