好きになってくれない人へ。

そして彼女がいる高校に無事進学ができ、誰よりも早く写真部に入部届けを出しに行った。

入部した事を彼女に挨拶するために部室に向かうと、退屈そうにグラウンドを眺める彼女の姿があった。


｢初めまして、双海春輝です｣
｢……あぁ、君が例の｣


どうやら俺の名前は彼女の元まで届いたらしい。


｢よろしくね、後輩くん｣
｢よ、よろしくお願いします｣


俺の勝手なイメージだったが、先輩はもっと冷たく一匹狼のような人かと思っていたが、全くそうでは無かった。
黒くて長い髪が誰よりも似合う人で、先輩は
とても綺麗な人だった。
美人が黄昏ながらグラウンドを見つめる姿はとても絵になっていたので、思わずその姿をカメラに収めた。