好きになってくれない人へ。
告白

絶望

いつもより、早く家を出た。
蓮と遭遇しないように。
まるで逃げるように、学校に向かった。
学校に行ったとしても、教室になんて入れない。


「っ…………」


まだ部室に春輝が来てない事を確認してから部室に逃げ込んだ。
今は誰にも会いたくない。


「私の人生終わった……」


昨日、私は蓮を押し倒した。


『……私の事を見てよ』
『えっ』
『だから! 私を、幼なじみとか、妹とか、姉じゃくて! 1人の女の子として見てよ』


困惑する蓮にさらに畳み掛けるように、私は蓮にキスをした。

蓮から茉心と付き合うと伝えられ、気が動転していたとはいえ、取り返しのつかない事をした。
あれから我に帰り、蓮を部屋から追い出し今に至る。
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