好きになってくれない人へ。
「そりゃ、好きな人の事を応援するのは嫌だけど、でも。好きな人の力にはなりたいじゃん?」
あぁ、それって。
「俺と先輩は、似たもの同士ってやつだね」
辛いのは私だけじゃなかったのか。
「その、今まで……」
辛い思いをさせてごめんと謝ろうとすると、いきなり言葉を遮られた。
「あ、ごめんって絶対に謝らないで!」
「な、なんで……」
「だって、俺がそうしたいって思ってやった事だし」
ずっと年下の男の子だと思っていたのにな。
「……今まで、ありがとう」
「どういたしまして」
「私、授業受けてくる」
「うん、行ってらっしゃい」
部室を出ようとした時、春輝に呼び止められた。