好きになってくれない人へ。
「前にも言ったと思うけど、俺はいつでも先輩の味方だから! 何かあったら、慰めてあげる」
「……そんな必要はないよ」
私は春輝に見送られ、教室に向かった。
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部室から飛び出したはいいけれど、実際に教室の前に立つと怖い。
「教室に入るだけなのに何でこんなに緊張するんだ?」
てか、授業に出るの何日ぶりだ?
そもそも、今のこの時間って何の授業なの?
1人おろおろしていると、突然教室の前の扉が開き担任の先生が出てきた。
「お、やっと授業に出る気になったか」
「せ、先生……」
「今ちょうど体育祭の話し合いをしてるんだ。お前も早く教室に入れ」
「っ、は、はい……」