好きになってくれない人へ。
あぁ、さよなら。
私の初恋。
「……蓮の事なら全部知ってるよ。だからこそ、私の事も知っておいてほしかった」
「そっか……」
ひと段落ついたんだと思うと体の力が抜け、いつもの私に戻れた気がした。
「ん〜〜〜! なんかスッキリした!」
「それなら良かった」
「うん。私はもう大丈夫だから! だから蓮はもうそんな顔しないで?」
まだ表情が固い連に指摘すると、また更に下手くそな笑顔を返された。
「なにその不細工な顔!」
「なっ! ブサイクって!」
「いやいや、マジで変な顔してたよ?」
ようやく、元に戻れた。
それから私と蓮は、体育祭の話し合いそっちのけで今までお互い話せていなかった分の話しを先生に怒られるまでずっと続けた。