好きになってくれない人へ。

日常

私の予想を裏切り、平穏な日々が続いた。
体育祭の片付けをしている時に何人かの女の子達に絡まれ、ちょっかいを受けるだろうと予想していたのに、あれから何も起きない。


「なんか、嫌な予感がするんだよな……」


ああいうタイプの女の子はすぐに何かを仕掛けてくるんだけどな、経験上。


「先輩、さっきから何考えてんの?」
「んー? べつに?」


これは私の考えすぎか……。
何も起きないならそれでいい。


「てか先輩、最優秀賞の商品って何もらったの?」
「あー、お金を少し」
「マジで!?」


この間行われたコンテストに私は、蓮と茉心の幸せに喋る後ろ姿の写真を出した。
今回のコンテストは「青春」をテーマにされていたので、私が撮った写真が審査員の的を射いたのか、最優秀賞をもらった。
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