【完】爽斗くんのいじわるなところ。
自室にはいってすぐ、
爽斗くんが開けてしまったカーテン。
滲んだ視界の中、
夕暮れの赤らんだ色が部屋を照らして。
爽斗くんが振り向いた。
夕日で逆光になって彼の顔は見えない。
——でも、
「……、莉愛」
あたしの名前を呼ぶ声が
いつもよりやけに寂しそうに聞こえる。
夕暮れの雰囲気とまざりあう声が
胸の奥を切なくさせた。
「……俺さ、」
ドキドキと鼓動が速くなっていく。
……何、どうしたの?
少し構えて、言葉の続きを待っていたら。
爽斗くんが開けてしまったカーテン。
滲んだ視界の中、
夕暮れの赤らんだ色が部屋を照らして。
爽斗くんが振り向いた。
夕日で逆光になって彼の顔は見えない。
——でも、
「……、莉愛」
あたしの名前を呼ぶ声が
いつもよりやけに寂しそうに聞こえる。
夕暮れの雰囲気とまざりあう声が
胸の奥を切なくさせた。
「……俺さ、」
ドキドキと鼓動が速くなっていく。
……何、どうしたの?
少し構えて、言葉の続きを待っていたら。