【完】爽斗くんのいじわるなところ。
ひさしぶりのデート
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電車を乗り継ぎ、
たどり着いた遊園地。
「ねー、こんなんでビビりすぎじゃない?」
「だ、だって、すごいスピードで落ちたんだよ……?」
比較的すいていたジェットコースターを降りた後
あたしの足は震えっぱなしだ。
「てか莉愛って遠足とかでここに来ても、絶叫はあんま乗ってなかったよね」
「あ、うん……」
「じゃあなんで遊園地に来たがんの」
呆れ笑いされて、
確かに、って思った。
だって5秒(正確には30秒くらい)で
思いついたのが遊園地だったんだもん……。
実はあたし、絶叫系は苦手。
だから遠足では基本的に荷物もちをしながら
ジェットコースター見学をしていた。
……あれ?
ここに来た時って
爽斗くんとはクラスも違ったし
会わなかったような気がするんだけど。
「なんで絶叫系に乗らなかったこと知ってるの?」
「それは……幼馴染だからじゃない?」
「あ、そっか」
「なに納得してんの」
「簡単だね」って呆れ笑いがあたしに向いている。