【完】爽斗くんのいじわるなところ。
「莉愛に彼氏なんて、できるわけないよ」
「……うん。わかってる……」
あからさまなほど沈んだ声出すね。
泣けば?
俺はとことん邪魔するのみだから。
莉愛と好きな人の幸せを願うだとか、いいひとになる気なんてさらさら無い。
莉愛の恋なんか枯れればいいよ。
せっせと毒、撒いてあげる。
「……万が一、莉愛に彼氏ができたとするじゃん」
「う、ん」
「そしたら俺、莉愛と縁切んないとね」
「!?」
「そりゃそうでしょ。莉愛が誰かのものになるってことは、」
暗黒の笑みで、小さな頭を撫でる。
「……汚れんじゃん?」