【完】爽斗くんのいじわるなところ。
樋口がいうには樋口と俺は心の友らしいけど。
いつものようになれなれしく笑みを見せながら近づいてきた。
「いーなー。あの可愛い幼馴染ちゃんとデート?」
「別にデートじゃない」
「しかも奢らすってお前は鬼か!」
「いてーわ。叩くな」
本気で奢らせるわけないだろ。
言ってるだけに決まってんじゃん。
すると俺のセンサー的な何かが反応して莉愛の気配に気づいた。
「準備できました……!」
白い頬、赤く染めて俺をみあげる莉愛がそこにいる。
「……ブス」
「えっ」
なんでこんなに自然と反対言葉がでてくるのか、俺もわかんない。