【完】爽斗くんのいじわるなところ。
その日の夜、家で宿題をしていたら、爽斗くんが部屋に来た。


「あの紙貼った犯人わかったよ」


もう!? 仕事がはやすぎない……?

名探偵にもほどがある……。



「……それは……一体だれ?」


「なんとかこころっていうやつ」


……誰?と頭を回転させてすぐに思いだした。


爽斗くんに連絡先を聞いてきた美人な子だ……。


「まぁつまり嫉妬だよね。俺悪くないし謝んないけどごめん」



……謝ってる。


そう思いながらも言えるわけもなく、「そっか」と返す。



「電話してたら腹立ってきてちょっと言い過ぎたっていうか、そうとうな馬鹿じゃなければ、もうしないんじゃないかな」


「何を言ったの……!?」


「はー? それは……――――」



聴こえてくる冷静な罵倒はそれはそれは背筋を凍らせるもの。


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