【完】爽斗くんのいじわるなところ。
「……あの、爽斗くん、学校は行かないの?」


「行ってもいいの?」


「当たり前だよ……! 行って」


「はー? ナマイキ」


ベッドに座っている莉愛のそばに腰を下ろして、


その目をじっと捉える。


すると莉愛の頬はじわりと赤くなった。


唇をもぞもぞ動かす莉愛は、きっと。



「キスされるかも、とか思ってない?」


「……!? な、ま、まさか……! 思ってるわけないよ……!」


「嘘が下手なんだよ」


慌てふためく莉愛。


ふっと片側の口角を上げて、



「……キスなんかしないよ。お前の風邪うつんじゃん」


「……っ、わかってるよ……」



その顔って何?


傷ついたみたいな顔して。


いや、肩透かしされたみたいで恥ずかしいだけ?


わかんないけど、なんかいい顔してんね。



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