【完】爽斗くんのいじわるなところ。
あたしは根暗で人見知りで、
だけど一人で過ごす勇気はなくて……。
だから仲の良かった友達と同じ女子高を受けたけど、
あたしだけ落ちちゃって、ひとりぼっちで……。
でも爽斗くんがいるからって気を取り直したけど
別のクラスだってさっき聞いたとき
ショックでちょっと泣きそうだった。
そんな不安が徐々に消えていく。
「……同じクラスに優心くんがいてよかった」
「俺も。莉愛ちゃんがいてよかったよ〜」
優心くんは机に頬杖をついて
懐かしさのある穏やかな口調で言った。
「……ありがと」
こう言ってくれる友達がいるって、
すごくありがたいな。