【完】爽斗くんのいじわるなところ。
「ち、近、……近、」


あわあわと体を離そうと身をひねって
そっと離れる。


「ゆ、優心くんは好きな子が……いるんだね?」


わかったよ、わかったから。


……そんなに見ないで。
なんでまだ見てるのー……!?


俯いて、目をぎゅっと閉じて現実逃避している
あたしの耳に、仁胡ちゃんと優心くんの声が聞こえてきた。



「うわうわ、そういうことなの?!」

「うん。そういうことー」


どういうことかわからないけど、
意思疎通しているみたい。


ふたりって気が合うんだなぁ……。



あたしも、ふたりと仲良くなれたらいいな。


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