【完】爽斗くんのいじわるなところ。
「ど、ど……ど、どうしたの?」
ドキドキドキドキ……と鼓動が細かに音を立てる。
突然大きな声出すから、びっくりしたよ……。
すると、目を丸くする彼の目が、
綺麗なアーモンドアイが。
疑うようにあたしを見つめてから、カッと見開かれた。
「……この馬鹿。クズ。根暗。金次郎。4点」
低い声は淀みなくあたしを侮辱しつづけ、あたしは唖然とする。
言い終わったのか、いくぶんかすっきりとした顔をしてから、彼は盛大なほどのため息をついた。
「……バカで鈍感なやつって、嫌になる」
そう言い終えると同時に唇を奪った彼の気持ちが
あたしにわかるはずもなかった。