【完】爽斗くんのいじわるなところ。

それで……


こうして、俺に触れてくれることが、どんだけ嬉しいか。



……わかってよ。



「ご……ごめんなさい……っ！　あたしが全部悪かったから……だから」



なんでお前が謝んの。


なんで俺にすがりつくの。



「だから……！　お願いだから……友達でいて……」


ともだち。


乾いた笑いが浮かぶ。


なにそれ……都合いいね。


優心って彼氏も、俺の存在も、両方ほしいわけ。



「どんだけ残酷なの、お前……」



振り返ると、涙でぐちゃぐちゃな顔をした莉愛は、



瞳を揺らす。



ねぇ怯えてまで欲しい関係って、何？


「友達でいましょうって……そんなの俺は無理」


「どう……して？」



なんでわかんねーの。


苦しいからだよ。


……俺はお前がすきだから、彼氏のいる莉愛なんて見たくもないし


捨てる以外の選択なんて論外だ。