【完】爽斗くんのいじわるなところ。
ふつふつと沸き上がってくるのは、明らかに怒りだ。
ねぇ、さっさとしあわせんなってよ。
そんで俺から離れろよ。
凶暴な気持ちが、どんどん膨らんで、抑えられなくなっていく。
鋭く見下ろすと、あいつはびくりと肩を震わせた。
――ムカつく、嫌い、大嫌いだ。
手に入らないお前なんてめちゃくちゃになればいい。
優心との恋をぶち壊して、
なにもかもを吹き飛ばして、
大事なものひとつ残らず失った莉愛を、俺だけの物にしてしまいたい。
「そんな優柔不断だから、俺に遊ばれんだよ……!」