【完】爽斗くんのいじわるなところ。
こんなの、いじめない方がおかしいから。


ちょっとした沈黙の中、


莉愛の隣であぐらをかいて座って、
肘で腕をぽんと小突いてみる。



「いた、」


「なんで俺と一緒に寝たの?」


「だって……起きなかったんだもん」


「起こせばよかったじゃん。アラームとか何でも方法あるだろ」


「……それは、」


「そんなに俺と寝たかったんだ?」



顔を覗き込んでみると

莉愛は限界まで恥ずかしそうに俯いて



「ごめんってば……!」



抱えた膝に顔をうずめ、
背を丸めて小さくなる莉愛。



ああもう、合格。
可愛すぎ。


最高に可愛いから、俺は思うんだよね。


いじめたい。




「……ねじ伏せていい?」



< 70 / 388 >

この作品をシェア

pagetop