【完】爽斗くんのいじわるなところ。
莉愛は不思議そうに目をぱちくりさせて
まだ火照る顔を上げた。


「……ねじ伏せるって、どういう意味?」


言うと思った。
っていうより、言わせようとしたんだけどね。



「こういう意味だよ」


ってそう言いたかったから。




莉愛の両手を掴んで、
組み敷くように、押し倒した。



「ひゃ!」



ーードサ、っとベッドが二人分の重さを受け止める。


倒れ込んだ莉愛と向き合って、

揺れる瞳が、俺を見てる。


もっと怖がっていいよ?
……その顔、最高に好きだから。



……俺は、ね。


でもお前は俺より優心の顔のほうが好きらしいけど。


「な、な……何、どうしたの、爽斗くん」


「……莉愛って、優心の顔がすきなんだって?」


「え?」


え、じゃない。
否定しなよ。ばか。



「……むかつくんだよね」


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