極上社長からの甘い溺愛は中毒性がありました
30話「楽譜と真実」


   30話「楽譜と真実」

 畔は仕事を早く終わらせ。すぐに叶汰の部屋へと向かった。目的は1つ。畔のスマホだった。
 夕方の時間であれば、叶汰が帰宅している事はない。畔は預かっていた鍵で叶汰の部屋に入った。

 (留守の部屋に勝手に入るのは申し訳ないけど、鍵を預かってたし、それにスマホを隠した叶汰が悪いんだから!)

 畔はそう自分に言い聞かせて、叶汰の家を捜索した。寝室は、さすがにプライベートすぎると思い捜索出来なかったので、とりあえずリビングを探した。そこにはテレビやパソコン、ゲーム機などが置いてあった。その他にも仕事の書類やデッサン帳や色鉛筆など仕事関連のものもあった。

 テーブルの上や、テレビ台の中を見て回ったが、スマホは出てこない。
 テレビの隣の本棚を見つめ、次はそこを探すことにした。本と本の隙間や、箱の中なども探すがやはり見当たらない。
 一番下にある大きなスペースの棚を開けると、古びたボックスが出てきた。

 (ここでもなかったら、キッチン探してみよう…………)

 そう思い、畔がその箱を取りだし、中を見る。そこには予想外の物が入っていた。
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