極上社長からの甘い溺愛は中毒性がありました
突然、畔が持っていた紙を取り上げられ。畔はハッとする。畔が見上げると、そこには焦った顔の叶汰が楽譜を取り上げて、畔を睨んでいた。
『俺の部屋で勝手に何やってる!!』
『ご、ごめんなさい……スマホを探してて………』
畔がそう言うと、叶汰がバックから何かを取り出し、畔に向かってポンッと投げた。慌ててそれを受けとると、それは畔のスマホだった。
叶汰が持ち歩いていたようだ。道理で見つからないわけだ。
畔はスマホを大事に持ち、ギュッと胸に押し付ける。
けれど、今は目の前の事で頭がいっぱいになっていた。
『ねぇ、教えて。どうして、その楽譜を持ってるの?それは私と海しかしないはずの楽譜なんだ』
『……………』
『………叶汰が海だったの?』
畔はそう問いかけると、彼は視線を逸らした。が、すぐに畔の方を向き直した。
『…………そうだ。俺が、海だ』
まっすぐとした視線を受け、畔は2つ目の衝撃を感じ、頭がくらりとした。
どうして?なんで?
そんな問いかけばかりが、畔を頭を支配していたのだった。