極上社長からの甘い溺愛は中毒性がありました
31話「大嫌いな曲」
31話「大嫌いな曲」
『叶汰が海なんて……何で黙ってたの!?どうして言わなかったの?………叶汰まで私に嘘をついてたの………』
畔は体が震える。
忘れもしない友達の裏切り。それを思い出しては、また苦しくなる。それを助けてくれてのは、他でもない叶汰だというのに。
『黙ってただけで、嘘はついてない』
面倒臭そうに頭をかき、叶汰はどうという事でもないと言ったのだ。畔は一気に頭に血が上り、怒りの感情が爆発した。
『知っていたのに言わなかったのは嘘と同じじゃない。屁理屈言わないでっ!』
畔は必死に叶汰にそう伝えると、叶汰は大きくため息をつきながらソファに座った。
畔はそんな彼をジッと見つめ、視線をそらさなかった。すると、彼は諦めた様子で『わかった。本当の事を話す』と、言った。