極上社長からの甘い溺愛は中毒性がありました

 『眼鏡をかけているって事は、仕事から帰ってきたところ?』
 『はい!早く会いたくて…』

 ふんわりと笑う椿生はそう言って『迎えにいきたくなるな』と、畔を更にドキドキさせる言葉を手話で話してくれる。
 彼は畔が言ってほしいと望む言葉をいつもくれるな、と改めて思った。

 『新曲の進みはどう?』
 『少しずつ形になってきました。アレンジもスタッフさんと相談していて。それに、数曲増やす予定です』
 『それは楽しみだけど、畔ちゃんが大変なんじゃない?』
 『休んでいた分、ファンの皆さんにプレゼントがしたくて。がんばります』
 『そっか。無理しないでね』

 近況を伝えながら、畔はふっとある事を思った。
 スムーズに手話で話が出来ているのだ。

 『手話、すごいですね』
 『………もう気づいたんだ。実は、君と沢山手話で話がしたいって思って勉強したんだ』
 『ありがとうございます。嬉しいです!』
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