極上社長からの甘い溺愛は中毒性がありました
自分を思って、自分の時間をさいてまで勉強してくれたのだ。それが嬉しかったのだ。
けれど、少しだけ切なさも感じられてしまう。これからノートは書かないのだろうか。デートが出来ない時に、それを見返してデートの余韻を再び味わっていた。あの時はどうだった。彼の顔はどんなのだった。してくれた事が嬉しく、思い出になっていたのだ。
手話を勉強までしてくれてる、自分の事をとても考えてくれる優しい恋人。最高すぎるはずなのに、我が儘だなと思った。ノートも時々は使いたい、なんて自分勝手な気持ちは伝えられない。
畔はその考えを胸の内に留めておこう、と思った。
『畔ちゃん、ノート使いたいよね?大切にしてくれてるみたいだったからさ。少し考えてみたんだけど………歩いている時に止まってノートを書くと周りの人の迷惑になるかもしれないから手話にして、室内ではノートにするっていうのはどうかな?』