極上社長からの甘い溺愛は中毒性がありました

 一人で椿生の事を考えていたが、社長と根本がぼーっとした顔でこちらを見ているのに気づきた。
 自分は惚気てししまい、2人は呆れてしまったのだと思い、畔は慌てて『すみせんっ!』と、謝るが、社長は何故かとても楽しそうに笑った。

 「hotoRiがそんな表情をするのを初めてみた。歌を歌っている時が1番いい顔をすると思ったが………hotoRiにそんな顔をさせる事が出来る奴ならば大丈夫だろう」

 社長は根本の方を向くと、彼女も同意の気持ちだったようで、微笑みを浮かべ頷いた。
 根本が手話をしてくれなかったので、社長の全ての言葉がわかったわけではない。
 認めてくれたのは何となくわかった。

 『スクープされてしまった事はどうすればいいのですか?』
 『一般人なんだろう?なら、一般人でその方をお付き合いをしている。別に悪いことしているわけではないんだ。正直に伝えればいい。路上ライブをしたのも会社としては怒らなきゃ行けない事だが、悪いことではないからな。あの報道は気にするな。堂々としていろ』

 あっけらかんとした表情でそう言う社長。普通ならば大切に育ててきた者が選んだ相手とあっても、どんな人なのかを聞いてくるはずだ。だけど、まずは信じてくれるのだ。改めて社長の寛大さと優しさを感じる事が出来た。
 「それと新曲、素晴らしいね。楽しみにしているよ」
 『あの、社長。そして、根本さん。新曲について、私に考えがあるのですが、聞いてくれませんか?』

 話が落ち着いてきた所で、畔はある提案を2人にした。これも、良い事なのかわからない。けれど、良い物が出来ると確信していた。
 だからこそ、信頼出来る2人に相談したいと思った。
< 81 / 150 >

この作品をシェア

pagetop