極上社長からの甘い溺愛は中毒性がありました
「何やってんだよ、あいつ……!火に油を注ぐような事しやがって。これじゃ、また騒がれるだけだぞ………」
叶汰はベットから起き上がり、そう呟きながら頭を掻いた。そして、大きくため息をついた。
「hotoRiのところの社長もどうしてそれをよしとしたんだ?それに、御曹司は何故止めない?騒ぎになって困るのは本人だぞ………」
hotoRiは温かく見守って欲しい事、迷惑にならないように報道は控えて欲しいと話してあるが、報道各社にとってそんな言葉で大人しくなるはずもなかった。
「それにしても、神水財閥の人間がこれを黙って見ているはずもない。…隠れて付き合っているわけではないだろうしな」
叶汰はそんな事を考えながら、冷蔵庫からミネラルウォーターを取りだし、ガブガブと飲んだ。
「少し気になるな………」
畔の恋人だという椿生という男の顔を思い出しながら、叶汰はそう呟いた。畔は「調べたいなら調べて」と言っていた。
気づくと朝食の食パンを口に加えながら、叶汰はノートパソコンの電源を入れていたのだった。