極上社長からの甘い溺愛は中毒性がありました

　その時、スカートのポケットに入れていたスマホがブブッと振動した。
　慌ててそれを開くと、スマホに椿生からメッセージが届いていた。

　『歌詞完成おめでとう。仕事早く終わったから、すぐに帰るよ』

　畔はそれのメッセージを見て思わずドキッとした。
　歌詞が出来上がったら………。そんな話をしていたので、畔は直接完成した事を伝えられないと思い、少し前に彼にメッセージを送っていたのだ。仕事終わりの椿生が見て、返信もくれたのだろう。

　(出来上がったって事は……もしかして、本当に………)

　彼が帰ってきてからの事を想像してしまい、畔は部屋で一人顔を真っ赤にした。そして、変な事を考えないように、畔はキッチンへと逃げて料理に集中しながら現実逃避をしたのだった。


　しばらくすると、玄関の方から気配を感じた。彼が帰ってきたのだとわかり、畔は手を拭いて椿生が居るだろう玄関へと向かった。
　
　『ただいま。歌詞の完成おめでとう。あ、お祝いにケーキ買ってきたよ』
　『おかえりなさい。ありがとうございます！ケーキ、嬉しい………』

　畔はケーキを受け取り、微笑むと椿生も嬉しそうに笑ってくれる。そして、いつものキスを交わす。