仮面夫婦マリアージュ~愛のない一夜でしたが妊娠しました~
大きなお腹を抱えての動くのはひと苦労。

力士になったような感じで、カラダが重い。

「よいしょ」と私はかけ声を掛けて、ソファに腰を下ろす。

「大変そうね…亜優」

「お母様。本当に大変ですよ…靴下も履けないし、爪も切れないんですよ…だから、颯真さんに全部して貰っているんですよ…」

「あらあら、颯真さん…本当なの?」

「はい…俺は亜優の専属の使用人になった気分です…でも・・・嫌ではないですよ…俺の子を産み月まで育んでくれた亜優には感謝しています」

「夫婦仲がいいようね・・・」

「夫婦仲はいいですよ…安心してください…一つ相談なんですが…出産後…育児が落ち着いたら、挙式を執り行いと思います…いいですか?」

「挙式?二人の間で決めているんなら、異存はないわよ…」

「じゃ亜優、子連れ結婚式するぞ」

「・・・颯真さん…」

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