仮面夫婦マリアージュ~愛のない一夜でしたが妊娠しました~
十七畳ぐらいの広さのリビングダイニングに三畳ぐらいのキッチンスペース。
十五階の中階層だけど、テラスバルコニーから見える『有明パーク』と海の眺めは最高だった。
私はほとんど身一つで彼の部屋に転がり込んだ形になっていた。
「朝から…和食か…」
彼はワカメの味噌汁を啜り、だし巻き卵を美味しそうに口に運ぶ。
大した美人でもなく、気遣いも出来なそうな娘。
せめて、料理だけは美味しく作れるようにと母の勧めで料理教室に通った。
その料理の腕をようやく披露するコトが出来た。
「亜優の作る料理は美味しいな…」
「…颯真さんのお口に合って…とても嬉しいです…」
「亜優は食べないの?」
「何だか、気分が悪くて…」
今朝、炊きあがったばかりの炊飯器の蓋を開けた途端、思わず餌付きそうになってしまった。
今まで、何気に匂っていた匂いがダメになるなんて、そんなコトもあるのね。
「ふうん・・・東亜に行って診て貰えば?」
「え、あ…そうします」
十五階の中階層だけど、テラスバルコニーから見える『有明パーク』と海の眺めは最高だった。
私はほとんど身一つで彼の部屋に転がり込んだ形になっていた。
「朝から…和食か…」
彼はワカメの味噌汁を啜り、だし巻き卵を美味しそうに口に運ぶ。
大した美人でもなく、気遣いも出来なそうな娘。
せめて、料理だけは美味しく作れるようにと母の勧めで料理教室に通った。
その料理の腕をようやく披露するコトが出来た。
「亜優の作る料理は美味しいな…」
「…颯真さんのお口に合って…とても嬉しいです…」
「亜優は食べないの?」
「何だか、気分が悪くて…」
今朝、炊きあがったばかりの炊飯器の蓋を開けた途端、思わず餌付きそうになってしまった。
今まで、何気に匂っていた匂いがダメになるなんて、そんなコトもあるのね。
「ふうん・・・東亜に行って診て貰えば?」
「え、あ…そうします」