仮面夫婦マリアージュ~愛のない一夜でしたが妊娠しました~
夫婦で順番を待つ人も居た。
仮に妊娠していたら、この子は愛のない行為でデキた赤ちゃん。
きっと、颯真さんはどうしてアフターピルを飲まなかったんだと責めるかもしれない。
そして、この子は・・・
私は頭の中はキャパオーバーしてしまった。
カウンターの上にある電光掲示板が私の持つ番号を表示した。
私が慌ててカウンターに行くと一番の診察室に入るように言われた。
診察室に入ると若い男性の医師が待って居た。
白衣の胸ポケットのネームプレートは槇村京弥(マキムラキョウヤ)
七三分けした黒髪を軽く後ろに流し、端正な顔立ちのイケメンドクター。
三十代後半ぐらいで、大人の落ち着いた余裕のある雰囲気を漂わせていた。
色素の薄い切れ長の瞳で私の問診票を覗き見ていた。
このクリニックの院長が私の診察医だった。
「周防さんって…もしかして…周防総理の親戚?」
「あ…総理の甥の周防颯真の妻です…」
「あ・・・颯真さんの・・・風のウワサで入籍したコトは弟から訊いたよ…」
「えっ?あ・・・」
「ウチの弟・東亜の産科医だから…美穂さんのコトも知ってる…へぇー…今日は妊娠検査だね…」
「美穂さんのコトも知ってるんですか?」
「まぁー・・・俺も元東亜の産科医だから…」
私の思っている以上に世間は狭い。
まさか、美穂さんの元同僚の医師の病院を受診するなんて…
仮に妊娠していたら、この子は愛のない行為でデキた赤ちゃん。
きっと、颯真さんはどうしてアフターピルを飲まなかったんだと責めるかもしれない。
そして、この子は・・・
私は頭の中はキャパオーバーしてしまった。
カウンターの上にある電光掲示板が私の持つ番号を表示した。
私が慌ててカウンターに行くと一番の診察室に入るように言われた。
診察室に入ると若い男性の医師が待って居た。
白衣の胸ポケットのネームプレートは槇村京弥(マキムラキョウヤ)
七三分けした黒髪を軽く後ろに流し、端正な顔立ちのイケメンドクター。
三十代後半ぐらいで、大人の落ち着いた余裕のある雰囲気を漂わせていた。
色素の薄い切れ長の瞳で私の問診票を覗き見ていた。
このクリニックの院長が私の診察医だった。
「周防さんって…もしかして…周防総理の親戚?」
「あ…総理の甥の周防颯真の妻です…」
「あ・・・颯真さんの・・・風のウワサで入籍したコトは弟から訊いたよ…」
「えっ?あ・・・」
「ウチの弟・東亜の産科医だから…美穂さんのコトも知ってる…へぇー…今日は妊娠検査だね…」
「美穂さんのコトも知ってるんですか?」
「まぁー・・・俺も元東亜の産科医だから…」
私の思っている以上に世間は狭い。
まさか、美穂さんの元同僚の医師の病院を受診するなんて…