【完】恋の治療は保健室で〜秘密の遠距離恋愛〜
「奏、二人が帰ってきたよ」

振り向いて二人の方を見ると、いつもの口喧嘩が行われていた。いや、この様子だと痴話喧嘩かな?

「あっ!岡先生、私の特上の肉食べてる!」

「おお。早く来ないと全部食っちまうぞ?」

「特上の肉ー!」

「若菜落ち着いて。ほら、二人のお肉はここにあるから」

「さすが奏!よーしいっぱい食べるぞ〜!!」

「平川君」

「日高。なんだ?その顔は」

「ちゃんと最後まで聞いてあげた?」

「多少はな。お前が言ってくれなかったら最後まで聞けなかったかもな。ありがとな日高」

「ふふ。お役に立ててなによりだよ」

「にしてもあいつ、意地汚い食べ方してるな。なあ、あれって女としてどうなんだ?」

「新田さんらしいけどね」

「平川、あんたも早く食べないと岡先生に全部取られちゃうよ?」

「尚人、岡先生の食欲はブラックホールなみだ。早くこい」

「まじかよ。おい、新田!俺の分も岡先生から奪い取れ!」

「お任せあれ!おりゃーーー!」

「おいおいおい!俺の肉ー!!」
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