【完】恋の治療は保健室で〜秘密の遠距離恋愛〜

「あなたに知ってほしかったからよ。薬師寺 楓舞は本当は私のものってことをね」

「なんの事ですか？」

「とぼけなくていいのよ。あなたが薬師寺君と付き合っているってこと、分かっているんだから」

「何故、分かったんですか？あたし達のこと」

「この前、昔の知り合いに会って聞いたのよ。薬師寺君が死んだはずの大沢さんと一緒にいるって。この学校が養護教諭を募集してるって聞いて、春から養護教諭として働いてみれば、本当に大沢さんがいる。いや、似ている子がいるじゃない。それで分かったのよ。薬師寺君はあなたとデートしてたってね」

「奏、教室に帰ろう」

「待って瑠衣君。藤川先生、あたしが薬師寺先生と付き合っているのは認めます。けど、だからと言って、何故そんな脅しみたいなことを言うんですか？そんなにあたしから楓舞さんを離したいんですか？」