トライアングル・ビーチ
2年からは進路に合わせたクラス編成になり、理系の佐治くんはA組、文系のわたしとまゆきはそれぞれB組とC組に分かれた。
けれど、廊下ですれ違うたびに向けてくれる親しげな視線に、恋心は燃え上がるばかりだった。

理系クラスのA組には女子が数人しかおらず、たまにこうしてクラスの垣根を越えた合コンの誘いがかかる。進学校とは言え、わたしたちは健全な性欲を宿した17歳の男女だった。

前回は塾、前々回は委員会があって行けなかったし、そもそも佐治くんが参加したのかどうか定かでなかった。
でも今回は違う。情報がある。それに佐治くんが参加するということは、少なくとも今、彼女はいないことを意味する。
行くしかない。
まゆきも行くなら、なおさらだ。
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