溢れる想いを青に込めて。

今私は、上手く笑えてるだろうか。

泣きそうなことが、バレていないだろうか。

もう、絶対に泣いてはいけない。

泣いたら、またこの関係に戻ってしまう。

私の弱い心を、見せてしまう。

涙をこらえるように手に力を込めて、リツに背を向ける。

「カナ、なんで、、」

かすれた弱々しいリツの声が聞こえて一瞬立ち止まりそうになったけど、溢れてしまった涙を肌で感じ、振りかえることができなかった。

涙は止まらなかったけど、そのままラナのいるもとへ向かった。

私が、泣いているのを見てラナは驚くことなく、私を抱きしめてくれた。

「頑張ったね、カナちん」

その一言が、私の涙腺をさらに攻撃した。

さすがに観覧席で泣くのは目立つので人気のない校舎に向かい、そこで気分が落ち着くまで2人でいた。

「ラナ、ありがとう」

こんな弱い私を何度も救ってくれたラナにはどんな言葉でも感謝しきれないくらいだ。

「カナちんのためだもん。辛い時は頼ってくれていいんだよ?」

ラナの言葉はすんなり私の心に響いた。

やっぱり、ラナは私が欲しい言葉をわかってる。

ほんとに、私にはもったいないくらい優しい親友だ。

「うん。ラナも私を頼ってね?」

そういうとラナはニッコリ笑って、小指をつき出した。

「約束ねっ!」

私も笑って、ラナと指を交じわす。

太陽が、私たちに微笑むかのようにキラキラ輝いていた。

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