王子様の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―【コミカライズ原作】
「――――それで、さっきの続きなんだけど、お願いがある」
「⋯⋯お願いですか?」
バーテンダーを退室させると、カクテルに口をつけながら社長は、早速話しを切り出す。
手にしていたコーヒーを置いて顔を上げると、社長の碧色の輝く瞳が私を捉えていた。
「⋯⋯今から3ヶ月、君がコンペで受賞できるようにに育て上げる。だからその間の3ヶ月間を僕にくれないかな?」
私は唐突に出された不可解な提案に、理解が追いつかなくて眉間にシワが寄る。
なんでコンペの話しに⋯⋯?
社長が何を考えいるのかが、全くよめない。
確かに、社長室でお茶をしたときにコンペに全力投球していることは話した。
でもそのふたつに全く関連性が見えなかった。