王子様の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―【コミカライズ原作】
「⋯⋯いきなりなんですか? さっきの話しとの関連性も見えませんし、コンペの審査員である社長が不正ようなことは絶対―――」
「――立場はわきまえているから、不正とかするつもりは毛頭ない」
社長は慌てて私の話を遮り、きっぱりと否定したあとまた続けた。
「手早く言うと⋯⋯これから、君がコンペに向けて費やす時間を、僕にわけて欲しい。」
え⋯⋯?
「君の夢を叶える手伝いをする代わりに、君は僕と会ってくれればいい。そして一緒いる間に、開発について僕が教えられる事を教育する。ー――どう?」
どうもこうも⋯⋯
全然、話が頭にはいってこない。
会ってくれればいいって、どういう意味?
さっきだって、からかってないなんて言ってたし。
まさか本当に好意を寄せてくれてるってこと⋯⋯?