王子様の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―【コミカライズ原作】
「⋯⋯念の為言っておきますが、私はどこかのご令嬢ではありませんよ。育ちは普通の家庭ですし、周囲から笑われるくらい冴えなくて⋯⋯そんなのが相手でいいんですか?」
そんなことを口にしていた。
すると、考えることもせず社長はフッと笑う。
「“そんなの”じゃない。君は魅力的な女性だよ。笑いたいやつは笑わせておけばいい。
それに、漆鷲家は結婚にしばりはないから、君が思うような心配はいらない。
僕は、君と愛し合って結婚がしたい。」
愛し合って⋯⋯
頬に触れた大きな手が、存在を確かめるように動く
「なんどでも伝える。僕は、真島来美に恋してる。
なんて言おうと、僕の気持ちは変わらない」