王子様の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―【コミカライズ原作】

用意されていた、ゲスト用の紳士サイズのパジャマに袖を通し、広々としたリビング覗くと、すでにゲストルームでシャワーを浴びた永斗さんの姿が見える。

光沢のある紺色のパジャマに、ふわふわ舞う金色の髪。

お風呂上がりの色気が裸眼の私にも伝わってきて

ゴクッと息を呑んでしまった。


「シャワーありがとうございました」


そう告げると、ソファから紅茶を片手にニッコリと振り返る。


「おかえり。服はクリーニング出させてもらったよ」

「すみません」

「明日の昼には戻ると思うから、今夜はそれで我慢してね」


パジャマの袖と裾を団子のように捲くった私をクスッと笑った永斗さんは、席を立つとキッチンからカップを手に戻ってきた。

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