王子様の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―【コミカライズ原作】
「ふふふっ、なんだかとても面白いことになっていますねぇ」
一度アイスコーヒーを口に含み。
「つまり⋯⋯話しを整理しますと。
真島先輩は、王子からご寵愛を受けていて、でも不届き者が王子に縁談を持ちかけているから魅力アップして、授賞式の日にいざ捨て身のプロポーズをしたい! ということですね」
合ってるような、ちょっと違うような。
ご寵愛とか、捨て身とか、ついでに不届き者とか、ものすごく引っ掛かる。
でも
たった今、私が永斗さんとのことを美久ちゃんに洗いざらしに打ち明けたのは本当のこと。
相手が社内の王子様ということもあり、美久ちゃんの反応が少しだけ怖かったけど、彼女はいつも通り和やかに受け止めてくれた。
『やっぱりそうでしたか。王子がフロアに来ると真島先輩嬉しそうでしたもん』
なんて、人の頬の角度を分析しながら言ってしてみたり
『王子も、ちらちらこっち見てましたからねぇ』
そう言って私の反応をニヤニヤと伺ってきたり。
少し茶化したり。