王子様の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―【コミカライズ原作】
「んっ」
唐突に、唇が重ねられた。
そのまま髪に潜り込んだ手に引き寄せられ、角度が変えられると、頭の芯がボーっとしてしまうような、激しい口付けが降ってくる。
⋯⋯な、な、なんで
突然のことに驚きながらも、容赦なく侵入してきた舌に絡め取られると、そんな思考は打ち消された。
とても熱くて、濃厚で。
もっと、もっとほしくなる、大好きな人のキス。
こんなのされたら、何も考えられなくなる。
柔らかなブロンドの髪に手を滑り込ませると、永斗さんは唇を合わせたまま持ち上げるように私を立たせて、窓ガラスに身体を押さえつけて
また、キス。
後頭に添えられていた手は顎先へと移動し、グッと力を加え開かせると、さらに奥を求める
何度も擦り合わせて。
何度も吸い上げて。
飽きることがなくて。
ガクガクした足に気づくと、力強い腕で腰を支え引き寄せて。
唇が溶けて無くなってしまいそうになるまで、情熱的なキスは続いた。