王子様の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―【コミカライズ原作】
16章 その後と家族と会長と
16章 その後と家族と会長と
――それから一ヶ月が経ち
じっとしていても汗が伝う季節がやってきた。
なぜかプロポーズの翌日には、社内全体が私と永斗さんの関係が知れ渡っていて驚いたけど。
先週はじめにレジデンスへの引っ越しを済ませ、今週末には永斗さんとお互いの実家へと挨拶に行くことになっている。
永斗さんのご両親や会長にはまだお会いしていないけど、温かく祝福されているらしく、式の日取りなどは会社や会長の都合もあるからということで、後日話し合って決めることになっている。
まさに、トントン拍子。
そして、社内に知れ渡ってしまった理由について聞くことができたのは、ようやく美久ちゃんを捕まえることができた今日だった。
「――で、美久ちゃんが言ったわけじゃないの⋯⋯?」
昼休みの食堂。
あれから忙しいのか、はたまたプライベートが充実しているのか、美久ちゃんとお弁当を食べるのは、この日がはじめて。
彼女は、持参したサラダうどんの入ったタッパーを開いてふふっと微笑む。
――それから一ヶ月が経ち
じっとしていても汗が伝う季節がやってきた。
なぜかプロポーズの翌日には、社内全体が私と永斗さんの関係が知れ渡っていて驚いたけど。
先週はじめにレジデンスへの引っ越しを済ませ、今週末には永斗さんとお互いの実家へと挨拶に行くことになっている。
永斗さんのご両親や会長にはまだお会いしていないけど、温かく祝福されているらしく、式の日取りなどは会社や会長の都合もあるからということで、後日話し合って決めることになっている。
まさに、トントン拍子。
そして、社内に知れ渡ってしまった理由について聞くことができたのは、ようやく美久ちゃんを捕まえることができた今日だった。
「――で、美久ちゃんが言ったわけじゃないの⋯⋯?」
昼休みの食堂。
あれから忙しいのか、はたまたプライベートが充実しているのか、美久ちゃんとお弁当を食べるのは、この日がはじめて。
彼女は、持参したサラダうどんの入ったタッパーを開いてふふっと微笑む。