具現化アプリ
「な、なにこれ……!」


声を上げて後ずさりをする。


土を踏むジャリッという足音がする。


足の裏の感覚もある。


それなのに、あたしの足はどんどん見えなくなってきているのだ。


「これが七不思議を全部見た結果?」


そんな声が後方から聞こえてきて、ハッと息をのんで振り向いた。


そこに立っていたのはノドカだったのだ。


ノドカは笑みを浮かべてあたしを見つめている。


「ノ、ノドカ!?」


どうしてノドカがここに?


どうしてあたしの体は透けているの!?


恐怖と混乱で頭の中はパニックだ。
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