具現化アプリ
「そんなのウソに決まってんじゃん」


マナミがリサを引連れて、あたしの机の前に仁王立ちをする。


「なんでそう言い切れるの?」


そう聞いたのはノドカだった。


「こんな写真、いくらでも加工できるでしょ」


リサがマナミに代わって言う。


一瞬ドキッとした。


だけどノドカはまっすぐにマナミを睨みつけている。


「この写真が加工だっていう証拠は?」


「それは……」


ノドカの言葉にマナミもリサも黙りこんでしまった。


加工だという決定的な証拠はないのだ。


もちろん、ちゃんと調べればバレてしまうけれど、今はそんなことできない。


「この写真のせいで喧嘩になってるのなら、ごめんね?」


あたしは申し訳ない表情を浮かべてみせて、スマホをポケットにしまった。
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