具現化アプリ
「ミキコのせいじゃないよ。その写真は本物なんだから!」


ノドカが慌ててあたしをかばってくれる。


「ノドカ、あんなのが本当に本物だと思ってるの?」


マナミが呆れた声になって言った。


「当たり前じゃん」


ノドカは大きく頷く。


それを見たマナミはため息を吐きだした。


「加工だっていう証拠はないけど、本物だっていう証拠もないよね?」


マナミはまるで諭すように言う。


確かにそのとおりだった。


「そうだけど、でもあたしはミキコを信じる」


そんなノドカにあたしは目を見開いた。


そこまでオカルトが好きなんだ。


それとも、あたしのことが好きなのかな?


どっちにしてもノドカはこれから先も騙されてくれそうだ。


「もういい、行くよリサ」


マナミは呆れたようにそう言うと、あたしから離れていったのだった。
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