こぼれ落ちていく

パスタを頬ばりながら聡に全て話たんだ。

竜也のこと

携帯ないこと

お金がいること



黙って聞いてくれてた聡がくちを開いた。

『あのお前がねぇ…。』


顎をさすりながら
なんとも言えない顔をしている。


『つーか。飲み屋にしても風俗にしても携帯ないと困るべ。
携帯は一種の商売道具だから。』


そう言って鞄から3台の携帯を出しててきて

ピンク色の携帯をいじり出して。


いじり終わって

『これ。使っていいから。持ってなよ。』


『えっ?!そんなの悪い!!受け取れない!!』

私は顔の前で手をパタパタ横にふったの。




『仕事にしても、普段の生活にしても不便だろ?』



『不便だけど………。』




『いいって!俺携帯後2代あるし!
お前が働きだして稼いだら焼き肉奢れ!!』



聡は笑った。
黒い肌に白い歯がやけに眩しい。





あんた、まじいい奴じゃんか。
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