こぼれ落ちていく

『佐倉川さん!今お母さん来てるわよ!本当にいいの?退学で…。』


『仕方ないよ。私、学校よりも家族よりも大切な物見つけちゃったから。』

『まぁ!恋なんてね、高校でたらいつでもできるのに……。』

ため息をつきながら呆れた様子だ。


『ねぇ?先生。なんで学校も家族も彼氏もって…欲ばっちゃ駄目なの?』


『欲ばることは駄目だとは思わない。佐倉川さんの場合は、欲ばってるんじゃなくてね、彼氏しか見えてないんだよ。それをね、周りに認めてっ!訴えてるだけ。だから皆怒るんだよ。』

『あっ!そうかも!!』


『彼氏、彼氏。言うのは悪いことじゃない。だけど、貴方は恋の前にすることがあるでしょ!学生なんだから。貴方は家族に守られてるんだから。その中で貴方の意見だけを認めることはできないよ。することしてから彼氏って言いなさい。』


『だから皆怒ってるんだ。』



そっかぁ。
頭ごなしに反対してるわけじゃないんだね。


好き勝手する私に腹が立ったんだね。


だから、私にでていけ!って
母は怒ったんだね。






ごめんなさい。











今頃気づいても遅いか。
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